インプラント治療の問題点
NHKの「あさイチ」でインプラントについての放送がありました。インプラントは今では10人に1人の割合で利用しているそうです。入れ歯のように抜けてしまった歯の歯茎の上にかぶせてつかうのではなく、歯の生えていた所に歯を埋め込んで作るので、自分の歯のような感覚で使えるので、若い人の間にも浸透してきている治療法です。
その一方で、インプラントによるトラブルの報告も増えていて、この2年半の間に2700人もの人が再治療をしているそうです。私の知っている例では、インプラントを埋め込む際に起こった火傷、神経を傷つけたり圧迫してしまう事による顔面まひなどがありますが、手術中に動脈を切ってしまい、死亡事故が起きた例もあるそうです。
トラブルが起きる原因には、きちんとしたガイドラインやルールが定められていないことがあげられます。大学にもインプラントの授業はなく、メーカーが主催する講習会を数回受けただけで、患者さんの治療に踏み切る歯科医院もある事がわかりました。医師の知識や技術が不足しているのに患者さんに治療するなんて、人の身体を預かっている立場であるはずなのに、今までこんな野放しにされていたのかと思うとぞっとしていしまいます。
インプラント保険治療ではないので、歯科医院側が値段をつけますが、1本30〜40万円ぐらいが相場の様です。今ではコンビニの1・7倍もの歯科医院がある中で経営を続けていくにはインプラントを取り入れなくてはならないと言う事情も大きく関係していると解説されていました。
インプラントを受ける場合、時間をかけて自分が納得した上で行う事が重要です。治療に入る前にいくつかの歯科医院で診てもらって最終的に一番信頼のおける歯科医院に決めるのが良いと思います。治療を受ける前に注意する点を書いておきます。
①インプラントが出来る条件が整っているのかどうかを事前に検査(CTやアレルギーの有無、他の病気など)をしっかりしているかどうか。
②リスクを説明しているかどうか。
③治療を急がせないか。
④むやみにインプラントを勧めて来たり、使える歯を抜いてまでインプラントを勧めるなどしていないか。
治療後にしびれるなど異常が見られたらとにかく急いで病院へ行くのが良いそうです。別の病院や大学病院も視野に入れて下さい。
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